浦項名物ムルフェだけを25年間作り続ける店
アンニョンハセヨ、プサンナビです。韓国への旅行の楽しみの半数を占めると言っても良いグルメ!!路地で売られているB級グルメから本格的な韓定食まで予算に合わせて、さまざまな料理が食べれちゃう韓国はグルメ天国ですが、その韓国グルメの中でも日本人にはちょっと想像もできないメニューや聞いたことないメニューなんていうのもたくさんあり、グルメ好きの方の好奇心を誘うのも韓国グルメの特徴。そんなちょっと変ったムルフェという料理を今日は皆さんにお届けしたいと思います。
ムルフェは慶尚道の郷土料理
ムルフェと聞いてピンと来た人は、韓国グルメにとても詳しい方なんじゃないでしょうか?ムルフェとは、ムル=水、フェ=刺身という意味があり、名前の通りこのメニューは、刺身に水をかけて食べる料理なんです。ちょっと想像できない~と思われる方も多いでしょう。ナビも最初は抵抗があったんですが、これが食べてみると案外おいしくて、癖になってしまう味なんです。このムルフェは、実は慶尚道の郷土料理の一つとして、親しまれているメニューで、特に釜山近郊の浦項(ポハン)から始まったといわれているんです。(済州島で始まったという説もありますが)慶尚道から始まった郷土料理だけに、ソウルや北の方でムルフェを食べるのはとても難しく、ムルフェのお店もほとんど見かけないんだとか。
ムルフェだけのメニュー
今回、取材にお邪魔させていただいた東海ムルフェさんは、釜山で25年間ムルフェだけを作り続けているムルフェの専門店。お店の佇まいも25年間続いている老舗という風格が感じられるお店になっているのが特徴で、店内は1、2階があり広々としています。
ムルフェ一筋で25年間続けてきたこちらの東海ムルフェさんは、お昼時になるとサラリーマンや地元の人たちで賑わいます。二日酔いで食傷気味の人、つわりの時期の妊婦さんなど重くなく食べれて、サラサラと胃に流し込めるムルフェを求めてやってくるんだとか。また、こちらのお店の人気は、化学調味料を一切使わないという点。養殖魚を使わず自然産の魚を使ったムルフェだけに化学調味料を使わなくとも、おいしい旨味を感じられるからなんだそうです。
材料の管理が大切
ムルフェで一番気を使っていることは、刺身の管理と新鮮度だと応えてくださった社長さん。刺身は、その日の朝、揚がったカレイやタイなどの淡白な白身魚を仕入れているんだとか。また、ムルフェに加える薬味のコチュジャン(唐辛子味噌)は、市販のものを使わず、手作り。そのときもお客さん一人一人の好みに合うように余計な調味料を要れず、シンプルなコチュジャンに、お酢と砂糖を好みで加えてもらうようにしているんだそうです。
ムルフェ
ムルフェには、梨、キュウリ、刺身を入れた後、薬味としてニンニク、青ネギ、コチュジャン、ごま油を加えます。テーブルの上にあるお酢と砂糖を入れ、酸味と甘味を追加し、頂きます。社長さんに一番おいしい食べ方をお尋ねしたところ、砂糖はスプーン1杯、お酢は2杯加えるとちょうど良い味になるんだそうです。本当の浦項ムルフェは、ここに氷と水を加え、サラサラと頂くんですが、東海ムルフェさんでは、水を入れずにテーブルへ出しているんだとか。最初は、水を入れずにサンチュなどの野菜に包んで食べ、最後に水と氷を入れ食べて欲しいからなんだとか。一度で2つの味が楽しめる食べ方がこちらのお店の人気なのかもしれませんね。
味の方は、さわやかな酸味と微妙な甘さと辛さが混ざって、何度も食べているうちにおいしくなってくるといった感じでした。お酢の酸味がとてもよく効いているので、お酢が好きな方にオススメです。また、キュウリと梨のシャキシャキ感と刺身の柔らかい歯ごたえが味を引き立ててくれているのもポイント。
ムルフェいかがでしたか?釜山を訪れたら、是非一度試してみてください!!きっと、また新しい味覚に出会えるはずですよ~。以上、プサンナビがお伝えしました。