タッカンマリにタットリタン、安東チムタッ、鶏のあったか鍋料理がいろいろ~!
こんにちは!ソウルナビです。明洞(ミョンドン)や東大門(トンデムン)、南大門市場(ナンデムンシジャン)に江南(カンナム)など、観光客にとってお馴染みの場所はソウルにいくつもありますが、今日はそんな場所から少し離れた観光客のあまり行かないエリア、建大入口(コンデイック)から地元の人が多く訪れるお店「ムドゥンサンタッカンマリ」をご紹介しましょう!こちらのお店は、地元住民や学生で賑わうこの辺りの人気店。名前の通り、「タッ(鶏)」が「ハンマリ(一羽)」入った鍋料理「タッカンマリ(タッハンマリ)」のお店。でも、それ以外にもタットリタンや安東(アンドン)チムタッなど、その他の鶏料理もいろいろ味わえるんですよ。さっそくナビと一緒にお店へ行ってみましょう~!
ソウル東部の学生街、建大入口の「モクチャコルモッ」
お店があるのはソウルの東部、地下鉄2・7号線コンデイック(建大入口)駅の近く。ここは建国大学と世宗大学の周辺に広がる学生街で、飲食店やその他さまざまなお店が集まり、特に夜はとっても賑やかになる場所。観光で訪れる人々にとってはあまり馴染みのないこの建大入口ですが、学生はもちろん、地下鉄7号線沿線の住宅地に住む地元住民や会社員など一般の人も多く訪れる、ちょっとした地元の繁華街的なエリアなんですョ。そんな建大(コンデ)界隈で、「ムドゥンサンタッカンマリ」があるのは通称「モクチャコルモッ」と呼ばれる、この辺りでも特に食べもの屋や飲み屋が集まった通りから少し路地に入ったところ。駅からは徒歩3分とアクセスも抜群!ちなみにソウル中心部の繁華街、明洞(ミョンドン)からここ建大入口へは、地下鉄2号線のウルチロイック(乙支路入口)駅から地下鉄を利用すれば約20分。
お店はででーんと2階建て!
広々2階建ての店内は!?
2フロアある広い店内は、木造りで少し昔風の、ちょっぴり韓国伝統家屋を思わせる落ち着いた内装。全て入口で靴を脱いで上がるオンドル座敷になっています。また、2階にはガラス張りになったテラスもあり、こちらはテーブル席になっています。こんなにたくさん席があるのに、ご飯時になるとテーブルは地元のお客さんでいっぱいになるんですョ!客層は、若いサラリーマンや学生が中心。特に晩には、お店の周りが飲み屋の多い飲み屋街として有名なことからテーブルはほぼ常に埋まってしまうほど。ごった返す店内で、あっちこっちと動き回るお店の人もとっても忙しそう。
平日夜8時頃の店内!
また、壁には有名人のサインがたくさん貼ってあるのも見られます。最近はゲグメン(コメディアン)の有名人が時々訪れるとか!?
◆◇◆鶏料理いろいろ!◆◇◆
「ムドゥンサンタッカンマリ」はお店の名前にもあるように、タッカンマリが一番人気のメインメニューですが、鶏を野菜と一緒に辛~く煮込んだお鍋「タットリタン」や、春雨や野菜、そして鶏を煮込んだ「チムタッ」など、鶏を使ったその他の料理も味わえるんですョ!一つ一つ味付けの違う鶏料理ですが、どれも厨房で一から丁寧に手作りされています。厨房を覗くと、お鍋のダシになるユクスを作っている大きな釜がいくつも並んでいました~。それでは、まずはタッカンマリからお店のメニューを実際に見ていきましょう~!
(※写真はそれぞれ「ハンマリ」2~3人前です。)
■タッカンマリ
鶏をまるごと一羽分お鍋に入れて煮込んだ鍋料理「タッカンマリ」は、シンプルなように見えてお店によって味やスタイルは様々。こちらのお店では、鶏のほかに野菜などの甘みも効いたコクのある白濁スープと、ニラたっぷりのつけダレ、そして柔らか~い鶏が特徴。そして、基本の具としてトッ(韓国餅)、玉ねぎ、じゃがいも、たっぷりのネギとマンドゥ(韓国風の餃子)入りで、それぞれの具はさらにお好みで追加することもできます。いろいろ入った具ですが、一番火の通りの早いマンドゥからいただいてくださいネ!
ユクス(スープ)を入れる前
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煮えてくるとこんなふうに~
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基本のユクス(スープ)には高麗人参や棗などの漢方も入っているけれども、ほとんど「漢方!」というカンジはしないので、漢方の香りが苦手な方でも問題なさそう。また、さらにもっとたっぷりの漢方とキノコ類の入った体に良い「宮中タッカンマリ」というのもあるそう!注文はどちらも、小→ハンマリ(鶏一羽)2~3人分、中→ハンマリパン(鶏一羽と半分)3~4人分、大→トゥマリ(鶏二羽)4~5人前を目安に注文してくださいネ!
ニラ入りつけダレに絡めてどうぞ~!
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スープも味わってみてくださいネ
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スタミナ!ニラ入りソース
タッカンマリの具につけるのは、少し甘めの合わせ醤油ダレに、唐辛子味噌やニンニクなどの薬味を混ぜた「タデギ」と、生のニラをたっぷり加えたもの。鶏や野菜の具に、このタレをつけてニラと一緒にどうぞ!ニラはどんどん持ってきてくれるので、生ニラをヘルシーにバリバリといただいちゃいましょ~。お店の人が忙しくて気づいてくれないときは、「チョムトジュセヨ(もうちょっとください)~」と言えばOK!
《タレの作り方》
シメはカルグクスで!
そして、こちらのお店のタッカンマリといえば、お鍋の後のカルグクスが特に人気!このカルグクスって、韓国風のうどんとも言われることがあるけれど、日本のうどんと比べると少し茹で時間がかかるものが多いみたい。こちらのお鍋のシメに入れるカルグクスも、スープに麺を加えて沸騰してからも、もうしばらく長めに煮ると食べ頃に。鶏と野菜から出たスープがよく染みたツルツルのカルグクスを堪能してくださいネ!
■タットリタン
タッカンマリはお鍋自体に辛い味付けが全くされていませんが、辛い鶏料理が食べたい!という方にはこちらの「タットリタン」がオススメ!こちらはお店でタッカンマリに次いで人気のメニューなんですョ。真っ赤っ赤で、見るからに辛そうなタットリタンは、鶏と玉ねぎ、にんじん、じゃがいも、ネギなどのお野菜と韓国のお餅、トッを炒め煮にした、実際に食べるとかなりピリ辛味の韓国らしい一品。このタットリタンはなんといっても一緒に煮た辛くてホクホクのじゃがいもやトッが美味!鶏も柔らか~^^ハフハフいいながらアツアツ、ピリカラの鍋を召し上がってくださいネ!ちなみに注文の仕方は上のタッカンマリと一緒で、ハンマリ(一羽)単位になります。
■アンドンチムタッ
鶏にたっぷりのタンミョン(太めの春雨のようなもの)、じゃがいもや玉ねぎ、にんじんなどの野菜を一緒に炒め煮にした「アンドンチムタッ」。慶尚北道の安東(アンドン)という所の名物料理で、見た目は黒っぽくて辛くなさそうですが、青唐辛子や生姜などの辛味が効いていて、全体的に甘辛~なお味です。といっても、スタンダードなものはかなり辛味が強いほうかもしれないので、辛いものが苦手な方はご注意を!でも、辛さは調節してもらえるそうですョ。普通、アンドンチムタッというと専門店でいただくことが多いのですが、こちらのお店のチムタッも専門店に負けないくらいの美味しさ。お鍋をコンロのテーブルで温めながら調理していく、というトコロは他の専門店ではあまり見ないスタイルかも。また、具にはトッ(韓国餅)とタンホバッ(かぼちゃ)が入っているのも珍しく、ボリューム満点なのも嬉しいトコロ!こちらも注文の仕方はタッカンマリ、タットリタンと同じようにしてくださいネ。
タッカンマリやタットリタン、チムタクッなどの鍋料理を注文すると付いてくる基本のパンチャン(おかず)はこちら!ヘルシーな野菜のパンチャンたち。
さっぱり大根の水キムチ
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歯ごたえ!の大根キムチ
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生野菜には味噌を付けて
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定番!白菜キムチ
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参鶏湯
以上ご紹介した鍋料理の注文は2人以上からになるけれど、参鶏湯(サムゲタン)なら1人前からの注文もOK!小さめの鶏の中にもち米をはじめとしてニンニクやナツメ、漢方類を詰め込んで丸ごとスープで煮た参鶏湯は、韓国では夏の暑い時に、夏バテしないようにとスタミナのつく料理を食べて精をつける日「伏日(ポンナル)」にいただく料理として代表的な料理。でも、冬の寒い時にいただいても身体があったまりますよね。こちらのお店にはそんな参鶏湯もありますョ。
お店で一番人気&代表料理のタッカンマリに始まってタットリタン、アンドンチムタッと、鶏料理づくしの「ムドゥンサンタッカンマリ」、いかがでしたか!?こちらのタッカンマリはつけダレにタデギを入れなければ全く辛くないけれど、辛いタットリタンやアンドンチムタッといったメニューもあるので、4、5人以上の大勢で訪れた場合には、二つの種類の鍋を注文してもいろんな味が楽しめて良さそう。有名な観光地からは少し離れた場所になりますが、あったか~い鶏料理が食べたくなった時、地元で人気のこちらのお店に足を運んでみてはいかがでしょうか?以上、ソウルナビでした。